飛火野のクスノキ
樹齢120-150
樹種クスノキ(Cinnamomum camphora)
1908年に植えられた三本が、一つの雲になった。飛火野の芝地の真ん中に、柵の輪に囲まれて立っている。明治天皇が陸軍の演習を観るために座ったと伝えられる場所を示す木で、百年あまりのあいだに枝を閉じ合わせ、完全な一つの丸屋根になった。だから写真を撮る人のほとんどは、巨大な一本の木を撮っているつもりでいる。最も太い幹は幹回り5メートル近く、樹冠は高さ26メートルに届く。その場所を作っているのは、木よりもむしろ周りの全部である。開けた草地、背後の山から流れてくる朝の靄、そして柵のすぐ際まで来て草を食む鹿。飛火野は鹿が集まる場所でもある。このページの中では何百年も若い木で、ここに載っているのは、ただそこに在る姿のためである。行くなら朝早く。芝地は東を向いていて、光は樹冠の下から差し込み、鹿は観光バスより先に出ている。
- 幹回り
- 4.8 m
- 場所
- Tobihino meadow, Nara Park, Kasugano-cho (Nara Park)
- 見学
- 無料。開かれた芝地で、時間の制限はない。
- 行き方
- 近鉄奈良駅から徒歩約15分。
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