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京都御苑の車返桜

樹齢70-90
樹種サクラ(Prunus sp.)

おおよその位置です。

天皇の車を止めた木は、いまここに立つ木ではない。車返桜という名は、1611年から1629年まで在位した後水尾天皇が、この桜をいったん通り過ぎたあとで車を戻させ、もう一度見たという言い伝えから来ている。それは在位中の記録に残る事柄ではなく、木について語られてきた話であり、そのどちらであるかは言っておく値打ちがある。 いま清所門の南西に立つ桜も、その木ではない。初代は失われ、戦後に京都の植木職人、佐野藤次郎がその木から取った枝で後継樹を育てた。だからここに育っているのは樹齢およそ80年、遺伝的には同じ桜で、同じ場所での二度目の生である。 4月に行けば、足を止める理由は天皇とは関係がない。一重と八重の花が同じ梢に一緒に開く。山桜のような平らな五弁の花のとなりに、園芸品種の詰まった花が並び、それが一本の木の上にある。京都御苑は、宮廷が東京へ移ったのちの1877年から公共の土地になっている。この一角は、出水口のエノキと宗像神社の大楠から1キロ以内の場所にある。

無料。京都御苑は年間を通じて開いていて、明け方から日暮れまで入れる。

地下鉄烏丸線「丸太町」駅から徒歩約15分。

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