鶴岡八幡宮の大銀杏
樹齢15
樹種イチョウ(Ginkgo biloba)
2010年3月10日の午前4時ごろ、強風のなかで、その木は地面から抜けた。鶴岡八幡宮の石段の脇に立っていた大銀杏は、1955年から神奈川県の天然記念物で、高さ30メートル、幹回り6.7メートル。一日のうちで、誰もその下に立っていない時間に倒れたことになる。いまそこにあるのは、跡地に植えられた代わりの木ではない。地中に残った根株から芽が出て、石段の脇に見えるのはその生え直しである。地上部の年数はおよそ15年、根のほうははるかに古いものにつながっている。初代にまつわる言い伝えこそが、この木が知られている理由である。1219年1月27日の夜、鎌倉三代将軍の源実朝が、この石段で甥の公暁に討たれた。話では、公暁はこの木の陰に隠れて待っていたという。頼朝が開いた将軍の血筋は、三人、二十七年で絶えている。公暁の隠れ銀杏という名も、人々が与えた千年の樹齢も、そこから来ている。弱いのはその千年のほうだ。イチョウは1219年にはまだ日本へ入っていなかったとする見方が広く行われていて、しかもこの木は、その樹齢が示すほどの大きさになったことが一度もない。
- 場所
- Tsurugaoka Hachimangu, Yukinoshita 2-1-31, Kamakura 248-8588 (Yukinoshita)
- 見学
- 無料。境内は毎日開いている。
- 行き方
- 鎌倉駅から徒歩約10分、参道を上がりきったところ。
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