旧御所を囲む森のような公園、京都御苑には、いまここを管理する環境省が巨樹と呼ぶだけの大きさと古さを備えた木が200本以上ある。公園の南西の角にある宗像神社に育つこの楠は、そのなかで最も古く最も大きい一本として挙げられるのが普通である。ただし正確な樹齢は資料によって200年もの開きがあり、その幅は、確かなふりをするより範囲のまま示すべき大きさである。神社そのものは795年、桓武天皇が新しい都、平安京を守る神として、いまの福岡県にある宗像神社の神を迎えて創建された。この楠はそれ以来、公園の歴史の大きな部分をこの場所で過ごしてきたことになる。京都御苑は、明治になって天皇の住まいが東京へ移ってから公共の土地になっている。イチョウ、ケヤキ、エノキ、クスノキといった巨樹が影を落とすこの公園を、京都の人の多くは、わざわざ訪ねる場所としてではなく、通り抜ける場所として使っている。
Kyoto Gyoen, Kamigyo-ku, Kyoto 602-0881
無料。京都御苑は毎日開いている。
地下鉄烏丸線「丸太町」駅、またはバス停「烏丸丸太町」から徒歩5分。
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