金木に載せている木は一本、十二本ヤスである。幹は地上4メートルほどで十二本の大枝に分かれ、地元ではその形を、魚を突くヤスの返しのついた穂先にたとえる。言い伝えでは、その数は変わらない。十三本目が伸び始めると、もとの十二本のどれかが枯れて十二に戻るという。1990年には新日本名木百選に選ばれた。載せているのはこの一本だけで、車で向かうだけの理由になるのがこの木そのものだからである。
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ヒバ(Thujopsis dolabrata) · 300-800年 · Kanagi, Goshogawara
このヒバの幹は地上4メートルほどで十二本に分かれ、魚を突くヤスの返しのついた穂先のように広がる。名前はそこから来ている。ヤスは魚を突く漁具のことである。地元では、その数は変わらないと信じられてきた。十三本目が伸び始めると、もとの十二本のどれかが枯れて、十二のままになるという。
その形には言い伝えがついている。弥七郎という若者がこの地を荒らしていた猿の妖怪を退治し、村人がその供養にこの木を植えたと伝えられる。1912年ごろには伐採のために人が来たが、その一行は伐るのを断ったという。木はそのまま残り、1990年に新日本名木百選に選ばれた。
国のいちばん強い保護は受けていない。2003年に国の天然記念物を目指す動きがあったものの、土地の所有者の同意が得られずに止まり、指定は市のものだけである。それで人が来なくなったわけではない。金木から林道を進むと幹の周りの神域を示す鳥居があり、日本の巨木愛好家がこれを見るためにわざわざ車で出かけた記録が、訪問記とともに残っている。
樹齢は資料によって違う。2008年の市議会の記録は約800年、観光団体はもっと幅のある300年から800年とする。どちらも幹周8メートル、高さ34メートルという同じ数値を挙げている。