この木に巻き尺を回すには11メートル要る。小型機の翼幅ほどである。福岡市が一本ずつ保存樹に指定した、この境内の12本のうち最も大きい一本で、数百年を経たクスノキとイチョウの小さな林が、市の中心部から樋井川を渡った静かな住宅地の神社に固まって立っている。福岡の大きく人の集まる神社と違い、田島八幡神社は自分の暦を守っている。地域で代々受け継がれてきた仮面の神楽、田島神楽は、いまもよそで観光向けに上演されるのではなく、この境内で舞われている。クスノキは本殿の近くに立ち、自分の幹の釣り合いを超えて育った濃い常緑の樹冠が、一本の柱のように伸びている。根元は大人が何人か手をつないでようやく囲めるほどである。クスノキの材は造船にも防虫にも東アジアで珍重され、そのどちらもが、近くのより役に立たない木が伐られた数百年をこの木のような木が生き延びる助けになったと思われる。福岡の皇室ゆかりの神社ほど古い伝説は持たない。それもこの木の良さの一部である。人が実際に暮らしている場所に、入場門も人だかりもなく、本当に巨大な木が育っている。
Tajima Hachiman Shrine, Tajima, Jonan-ku, Fukuoka 814-0113
無料。境内は毎日開いている。
鉄道や地下鉄の駅はない。天神から西鉄バス12番で田島方面へ、樋井川を渡って徒歩すぐ。
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